雑感

幼少期から小学生までの子育て

こんにちは。

久留米市の西鉄久留米駅から徒歩1分、新古賀病院の向かい側、

明善高校 久留米高校 公立上位高校受験専門塾 久留米まなび舎の塾長です。

当塾は自由度の高い個別指導スタイルの学習塾です。

 

子育て

今年は本当に雨が多いです。そのせいか子供と外で遊ぶ機会があまりありません。

 

子育ては子供を育てるだけではなく、自分自身も成長させてくれます。

 

そしてこれほど人生を豊かにしてくれる経験は他にはないでしょう。

 

今回は幼少期から小学生までの子育てについて考察してみます。

大脳

子供の大脳の重さは、生まれてから6歳くらいまでに急激に重くなってきます。

それからなだらかな曲線が20歳まで続き、以後減少に転じます。

人の脳細胞の大部分は、生まれると共に減少を始めます。

一部増加する部分もありますが、全体的には減少して行きます。

それなのに、大脳の重さが増加するのは、経験した情報を蓄積するために、大脳細胞と大脳細胞をつなぐ軸索や情報をやり取りするシナプスと言われる部分が増えて行くからです。

 

学習量と大脳の発達

3歳までの情報は、周りからの話しかけとか目に見えるものなど、どちらかと言うと受け身でも入って来る情報が多いのですが、3歳を過ぎると言葉も多くなりますし、行動も活発になり、子供自ら周囲の世界に興味関心を持ち、積極的に学習するようになります。

ここでいう学習とは、小学生が行うような学習ではなく、新しい出来事に驚いたり、感心したり、大人がやることをまねてみたりという行動を伴った学習です。

この、学習量が大脳の発達に大きな役割を果たしています。

ですから、この時期の学習量の差が、大脳の発達の差として現れます。

この時期に、活発な活動をさせないと、大脳の発達だけでなく、体の発達も遅れることが知られています。

6歳まで急激に大脳の重さが重くなるということは、この時期の学習量がいかに多いかと言うことを物語っています。

 

見える範囲

子供は、最初は遠くが見えません。

1歳の子供は手の届く範囲くらいしか見えませんので、手の届く範囲の世界にしか興味関心を持ちません。3歳くらいになっても、せいぜい10メートルくらいです。

ですから、3歳くらいの子供を富士山に連れて行っても、足もとばかり見ていて、富士山そのものには関心を持ちません。

海に連れて行っても、砂浜ばかり気にして、肝心の海には関心を持ちません。

しかし、4歳くらいになると遠くが見えるようになり、急に世界が広くなります。

そうなると、この世界は驚きに満ちています。

海も山も川も全てが新鮮な世界に見えてきます。

私達が、海外旅行に行って珍しいものを見ると新鮮な感動を覚えますが、子供たちにとっては初めて出会う世界ばかりですから、私達の海外旅行以上の驚きと感動を毎日体験するようになるのです。

この頃の子供の学習量はすさまじいものがあります。

急激にたくさんの情報を蓄積し始めるのです。

 

しつけは小学3年生までにする

4歳くらいの子供達は、ちびっ子ギャングと言われることもあります。

行動が急に活発になり、何にでも関心を示し、すぐに行動に移しますが、やっていいこととやってはならないことの区別がついていないために、とんでもないことを日々繰り返すのです。

しかし、この行動は急激に周りの世界を学ぶための行動でもあります。

これを、無理やり禁止すると子供の発達に支障をきたします。

やってはならない時に、厳しく叱ることはしつけの上で重要ですが、用心しすぎて行動そのものを止めてしまうと学習が遅れてしまいます。

子供の失敗を恐れずに、自由に行動させて学ばせ、やってはならないことをやった時には叱って、善悪を教えることです。

この時に、やってはならないことを教えるために、言葉で言い聞かせても効果はありません。

善悪の概念は、本来抽象概念です。

この抽象概念が理解できるようになるのは、小学校の中学年からです。

それまでは、抽象概念は理解できませんから、言葉で善悪を伝えても無意味です。

悪いことをしたら叱るしかありません。

子供は、小学3年生くらいまでは、親が怒っているのか喜んでいるのかで、自分の行動を規制しています。

それが、善悪をわきまえて行動しているように見えるのですが、善悪の概念で行動しているのではありません。

親に喜んでほしい、親に怒られたくないと言う判断の下で行動しているのです。

ですから、この時期に、叱らないで言葉でさとしているとしつけに失敗してしまいます。

これが、小学3年生まで続くと子供のしつけは失敗に終わる可能性があり、以後気がついて怒り始めてもしつけをすることはできなくなる可能性があります。

親が厳しくなった、冷たくなったとしか受け取れなくなるからです。

小学3年生までは、親は絶対であり、無批判に親の行動を受け入れますが、4年生を過ぎると判断力がついてきて親を批判するようになります。

そうなってから、厳しくし始めると反発して効果があまりありません。

ですから、しつけは小学3年生までにやっておかなくてはなりません。

禁止事項は、厳しく叱る、やってほしいことはほめたり喜んだりしてあげるのが、しつけの基本です。